NHKテレビを観ていて独特なチャイムが鳴ると
「どこだ?」と緊張し、身構えてしまう。
耐震性のある家に安心して住みたい気持ちは皆おなじ。
先の熊本地震により調査に入った日本建築学会の
京都大学五十田博教授らの調査チームの報告では
色々な問題点が浮かびあがってきた。
耐震基準では、旧耐震といわれる1981年以前と、
それ以降に出来た新耐震基準があり中身は違う。
新基準は、 地震による建物の倒壊防止だけでなく、
建物内の人間の安全を確保することに主眼がおかれた。
旧基準の「震度5程度の地震に耐えうる住宅」の規定は、
新基準では『震度6強以上の地震で倒れない住宅』
と変わった。
しかし、先の熊本地震での限定エリアの調査から、
2000年以降の木造住宅でも全壊した家が多かったという。
調査チームによると、
全壊した建物には何らかの設計上の配慮不足や施工ミスで、
金物の留めつけに本来よりも細いくぎが使われていたり、
壁量の許容応力度計算の壁量より少ないケースがあった。
比較的地震に強いとされるツーバイフォー工法住宅にも
被害が見られたという。
なかでも五十田教授は、
「構造合板を張った建物が大きな被害を受けている印象はない、、」
と構造合板の使用価値を高く評価する点は注目に値する。
いずれにしても、
建築基準法は最低基準で、ぎりぎりという認識をもち、
それ以上の対応をするもの、と考えた方がよいだろう。